がん治療実績と解説

2002年6月に第1例を迎えて以来の結果を示します。2023年8月現在の患者総数は延べ468名。別表は、治療・観察ともに継続中の症例と、5年以上を経過して卒癌し、消息の明らかな症例の一覧です。

この人たちの、仕事を含む日常生活にはまったく制約は無く、治療による二次性病変その他の障害もありません。ただ、不注意な行動から、免疫力の低下やそのための癌の再燃あるいは新たな発癌が何人かにありましたが、観察を継続しているために発見が早く、適切な対処が出来ています。

癌細胞が分裂増殖できなくなるまでの治療期間は、当初、20ケ月から2年ほどでしたが、現在は2カ月足らずまでに短くなっています。時間・費用の負担が大幅に軽くなったわけです。

また、治療経験と観察の積み重ねから、いくつかの重要な発見がありました。これまでまったく知られていない、考えられていないことであって、唯一正しいとされている現在の医学・医療の枠組みを見直さなくてはならない、と確信するようになりました。

≪表の解説≫

次のページの「治療実績一覧」について解説します。(こちらからご覧ください。)

症例2は初期の患者で、甲状腺がん術後の肺癌で来院。調べると子宮がんもあり、両者治療を終えて6ヶ月後に再診、胃癌になっていました。症例17です。

症例3も甲状腺がん術後で、再発したものです。癌治療に続いて2週毎の観察治療を続けましたが受診をしばしば怠り、免疫力が著しく低下したことを指摘していたところ、乳癌発生。

この2症例の癌多発傾向を不思議に思い、共通項を考えたところ、ともに甲状腺がん術後であり、甲状腺ホルモン剤を投与されていたのです。甲状腺を部分的にもせよ切除したため、甲状腺ホルモン分泌の不足を危惧しての処置です。

ところが、このホルモン剤を仮想投与すると、免疫力が激減するのを発見しました。この薬を服用すると、毎日無数に発生する「癌の芽」が発見・処理されずに成長して、つぎつぎに発癌するわけです。

つまり、一つの病気の治療が次の発病の準備をしているのです。また改めて述べますが、一般の治療薬そのものがすでに問題含みなのです。

症例11は、肝臓癌の治療後、保温便座を見落として使い続け、前立腺がんとなった例。症例15です。電磁波によるものですが、家屋構造・生活様態と絡んで、たいへん重要な問題なのです。その典型が症例13。イケナイと禁じたにもかかわらず便利さに負けて電磁調理器を使い、ものの見事に乳癌発生。オール電化などと浮かれてはならんのですよ。

 

手術治療を受けたあとの例が少なくありません。「悪いものを切り取ったから、もう安心」、とは決してならないのです。むしろ、新たな問題を抱え込んだ、と考えなくてはなりません。局在している癌腫瘍を取り除いて問題解決とするのは浅はかの極み。発癌させて増殖を許したという身体の基本的な状態はそのままです。つまり、癌疾は「全身病」なのです。

手術時の状況あるいは病勢から、術後も抗がん剤投与や放射線照射が行われる場合がありますが、乳癌の術後照射で肺癌になった例もあります。症例12は、頸部悪性リンパ腫に放射線治療を受けて喉頭がんになったものです。また、前立腺がんの治療として睾丸摘出を行った例では、前立腺癌は改善しているとは言え癌の活性を残しており、さらに免疫レベルが著しく低下しており、いずれ悪化するか、新たな発癌が予想されます、結果的に、ホルモン治療を受けているわけですから。

観察治療を続けずに来院しなくなった患者もいます。理由不明が大半ですが、いろいろな情報を得て、いわゆる「ドクターショッピング」となったものもあるでしょう。あるいは、周りから強く牽制・批判されたとか。初期の患者は、5年間の観察治療という方式が定まるまえであって、自覚的に問題がないことから、自己判断で中止した例もあるでしょう。この観察治療に要する費用と時間を無駄と考える人には、苦笑するしかありません。しかし、このグループも含め、いくつかのきわめて大きな問題を認識することになりました。

癌の病勢が進むと、重症貧血・気胸・胸水・腹水・癌性疼痛・癌性悪液質その他の「二次性病変」を伴ってきます。多くの場合、処置のために施設入院となるわけですが、肝心なこちらの癌治療は中断されるうえ、電動ベッド仕様によって電磁波を浴びせられ、癌疾が原疾患であることから、その活性が消失しているにも関わらず、抗癌治療を施すなど、収容先での対応がしばしば不適切なのです。十分助かる見込みの高い患者が、次々に失われている状況が続いているのは周知のとおりです。

戸建の二階の部屋や積層住宅の上階は、下の部屋の天井づけ照明器具から電磁波を受けており、ここに寝た場合、長時間にわたってタップリ電磁波を浴びることになり、癌は悪化します。何人かを失って学びました。壁のコンセント、これに至る配線も要注意です。

風邪をひいた、虫歯の治療をした、となるとまず抗生剤と非ステロイド系消炎鎮痛剤を与えられます。ところが、こんなものを使うと、免疫力はガックリ落ちてしまいます。向精神薬やその他の一般治療薬も、所詮は化学薬品であって、免疫力を低下させる傾向があります。

「癌の診断・治療はこのようにやるもの」との固定観念や生半可な知識、あるいは思い込み、さらには気を利かせたつもりで、余計・不要な検査や治療を受ける人がいます。こちらの治療効果を阻害することになるうえ、内緒でやるなら自殺行為です。

こうした場合、相乗効果どころか、むしろ逆効果となることがほとんどです。電熱による岩盤浴、遠赤外線浴や光線浴などは、絶対にやってはなりません。温熱を加えるにも、方法を選ばなくてはならないのです。

免疫賦活剤とされるものやサプリメントの類を、勧められるままに20数種類を摂っていて肝心の食事が出来ない例も。悲劇なのか喜劇と言うべきか。

職域や居住域の対人関係、肉親の不幸などの心労から免疫力が低下し、治療を強化した例もあります。

このように私たちの生活空間・生活様態には、発癌とその増悪につながる要素が無数に存在します。これを認識して排除し、影響を取り除くとともに免疫力を高く維持して行く。これが観察治療の目的なのです。

さらに付言しますが、腫瘍組織を採取しての病理診断といえども、何段階も加工され、結果として細胞の「死骸」を診ていることになり、生の細胞が癌としての活性を保持しているか否かはわかりません。

活性を失った元癌組織は、異常自己として免疫リンパ球の攻撃を受けます。この免疫治療法が手術・抗癌剤・放射線の治療に加えて第四の癌治療法として注目されています。

本庶佑先生のノーベル賞受賞は誠に朗報ではあります。さらに光免疫療法が研究途上にあり、壮大なゲノム・パネル検査に基づく薬剤治療が行われるようになっています。しかし、いずれも腫瘍細胞組織に対する攻撃のみが目的であり、膨大な時間と労力を要し、従来の癌治療と同様、患者自身の身体を損なうものでもあります。

一方、正樹堂方式(KTM)は、患者の身体を整え、養い、自前の免疫力を強化し、その上で癌細胞の分裂・増殖能を一気に止めるものなのです。患者の苦痛はきわめて少なく、最終結果も良好です。例えば、悪性黒色腫に対する効果には目を見張るものがあります。

なお、拙著「癌 死病にあらず されどガン」(三和書籍刊)をご参照ください。

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